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2月 24/2016
気候変動に関する2015年のパリ合意は、まさに歴史的と呼ぶべきものです。21世紀初の重要な多国間協定として、異常な気候変動による被害を防止し世界を正常な軌道に乗せるため、地球の温暖化を産業革命前に比べて2℃より低く抑えるという目標を掲げた地球規模の行動計画が設定されました。合意は国際社会による何年もの努力の集大成であり、気候変動に関する普遍的な多国間協定として結実しました。パリ合意の成立は、投資家、ビジネス界、政策立案者に対し、地球規模におけるクリーンエネルギーへの変換を定着させ、環境を汚染する化石燃料に別れを告げるという明確なシグナルを送るものです。パリ合意が、気候変動問題への国際的な対応において新たな章を開く一方、パリでなされた約束は、行動に変えられなければなりません。本セミナーでは、EUと日本それぞれの政策立案者から合意へのフォローアップについて説明いただき、産業界からは、ビジネスという観点から見た合意の評価、また、企業が気候変動への挑戦にどのような戦略で取り組むかについてお話しいただきました。セミナー参加者は約70名でした。【プログラム】司会: 駐日欧州連合代表部 通商・経済部 参事官 ウリ・ヴィンエリッヒ氏10:00-10:05開会挨拶 駐日欧州連合代表部 副代表・公使 …
2月 15/2016
欧州では資源効率(Resource Efficiency : RE)、循環経済(Circular Economy : CE)に係る議論が活発化しています。RE/CEの議論は、リサイクルなど「静脈」産業にとどまらず、製品の長寿命化、サービスの共有化、稼働課金によるモノのサービス化など、メーカーやサービス事業者など「動脈」側の企業にも影響を与えうる広範な概念を含む議論です。また、2015年6月に開催されたG7エルマウサミットでは、資源効率の重要性が共同宣言に盛り込まれるなど、この議論は、欧州にとどまらず、国際的広がりを見せています。本セミナーでは、こうした動きを背景に、欧州の政策担当者をお迎えして、RE/CE政策の概要、方向性について講演頂きました。また、後半ではこうした動きを踏まえた我が国の対応、EUとの協力の方向性等について検討いただきました。本セミナーには180名を超える参加者がありました。【プログラム】13:30-13:40開会挨拶:経済産業省大臣官房審議官(環境問題担当) 三又裕生氏<第一部:欧州におけるRE/CE政策の概要、方向性について>13:40-14:10「欧州におけるRE/CE新戦略(Communication)の概要と今後の見通しについて」講師:…
Japan
2月 10/2016
アジア太平洋と欧州におけるダイナミックな貿易政策を理解し、グローバルな包括的かつ統一的貿易ルールの確立の重要性と、日EU・FTA/EPA交渉 の早期かつ野心的な合意の戦略的意義を検討しました。近年、貿易投資ルールの策定において、地域貿易協定(RTAs)、もしくは、ITAといった有志国による複数国協定が益々進展してきています。昨年10月、歴史上最大の地域貿易協定であるTPPが大筋合意に達しました。本合意は、新興国を含むアジア太平洋諸国における経済成長の基盤として、新たな、かつ、高いレベルでの基準を提供するとともに、その成果は当該マーケットへの参入をめざす欧州産業界にももたらされます。現在、世界の成長の中心はアジア太平洋地域にあります。この旺盛な経済成長力を取り込んでいくために、EUは、貿易ベトナムやシンガポール、カナダとのFTA締結、米国との貿易交渉(TTIP)の開始など貿易協定締結に積極的に取り組んでいます。このような状況の下、アジア太平洋と欧州という二つの巨大な貿易圏の橋渡しを行うことは、グローバルな包括的かつ統一的貿易投資ルールによって、シームレスなビジネス環境を構築する上で急務です。かかる取組みは、将来の海外での新たなビジネス機会を模索している中小企業にとって、特に重要です。…
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