2018年7月17日に、BRT日本側共同議長である柵山正樹三菱電機(株)取締役会長、そしてEU側共同議長であるダニー・リズバーグ欧州ビジネス協会会長が、日本経済連携協定(EPA)および戦略的パートナーシップ協定(SPA)調印式にBRTを代表してご出席されました。
柵山議長: 2列目向かって一番右、リズバーグ議長: 2列目向かって一番左
2019年2月1日のEPA発効を受け、日・EUビジネスラウンドテーブルは「EUと日本の新時代が今日始まる」と題した声明を発表致しました。声明文は下記の通りです。
日・EU 経済連携協定(EPA)発効に関するBRT声明
日本とEUとの新たな時代が本日始まる(仮訳) 東京・ブリュッセル 2019年2月1日 日・EUビジネス・ラウンドテーブル(以下:BRT)は、日・EU経済連携協定(以下:EPA)が本日発効したことを心から歓迎する。本EPAは、日本とEUとの関係に大きな変革をもたらし、自由且つ公正でルールに基づく貿易と貿易投資の促進に寄与すると共に、両者の成長と協力の新たな可能性の拡大に資すると考える。更には、この新たな高水準の経済関係の構築は、消費者への恩恵はもとより社会に幅広く裨益することが大きく期待される。 2007年にBRTは、日本とEUの充実した経済協定の実現の可能性を模索すべく、産業界支援の下での政府当局主導のタスクフォースの設立を希求した。以後、BRTは、この経済協定の成立に向けた過程の歩みを後押ししてきた。将来の枠組みとなる包括的、且つ野心的で双方に利益をもたらす互恵的な高水準の合意への達成に向けた殊勝、且つ不断の努力を注いできた日本及びEU双方のEPA交渉関係者のご尽力に対して改めて敬意を表したい。 世界貿易の37%を占める本EPAは、台頭しつつある保護主義的傾向及び市場歪曲的措置に対する深い憂慮を示す一方、市場開放、多国間での自由貿易主義及び公平な競争環境並びに共生社会がもたらす恩恵について強いメッセージを発信している。これに加え、本EPAや「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)」を含むその他の多角的貿易協定が、自由で公正な貿易の更なる推進に繋がっていくこととBRTは確信している。 また今後、日本とEU間における規制の統一化の推進、循環型経済とデジタル経済などの重要な分野において新たな連携機会の創出、国際規格の標準化における協力関係の強化、非関税障壁の撤廃、そして日本及びEU企業の協業関係が益々進む第三国市場での共同投資の枠組みを更に推し進めるという意味において本協定は実効性のある合意でなければならない。 この度のEPAが内包する潜在性を萌芽させるためには、中小企業を含むあらゆる規模の企業がEPAの存在、その条項、そしてこれにもたらされる好機を十分に認識することが必要である。これに加えて、官民各界の関係者は、本EPAとこれによりもたらされる恩恵に対する認知度の向上に努めることが重要である。 今後もBRTは、本協定の運用状況を注視すると共に、日本とEUの政府当局に対して引き続き本協定に係わる更なる提案を示していく所存である。そして本EPAに関与する様々な業界団体に対して我々BRTの意見を届けていくと共に、市民社会との対話も行っていく所存である。 BRTは、日・EU経済連携協定が日本とEUの新たな関係の先駆けとなると堅く信奉しており、そして、この画期的な協定を推進し、産業界の声として代弁できれば光栄である。 |
この声明文PDF版(英語/日本語)はこちらをご覧ください。
日EU経済連携協定(EPA)に関する最新情報は、外務省のホームページでご確認ください。
日欧産業協力センターEPAヘルプデスク(英語):
>> https://www.eu-japan.eu/epa-helpdesk
日欧産業協力センターは、経済産業省と欧州委員会による合弁組織であり、BRT事務局としての機能を果たしております。 EPAヘルプデスクでは、EPAに関するサポートや情報を提供しております。
EPAヘルプデスクは、EPA関連のご質問にお答えし、ウェビナーを開催し、特定のトピックや分野に関する情報を公開しております。
日本貿易振興会(ジェトロ)は、日・EU EPAに関する詳細情報を提供しています。
>> https://www.jetro.go.jp/world/europe/eu/epa.html
JETROのホームページには、EUとの取引を検討している日本企業向けの情報があります。
>> 日EU・EPA解説書:日EU・EPAの特恵関税の活用について
EPA相談デスク(経済産業省委託事業):
EPA相談デスクは、日-EUEPA、太平洋横断パートナーシップ協定(CPTPP / TPP11)等の利用に関心を持つ日本企業に、情報やサポートを提供しています。
日・EU間における経済協力の可能性を最大限に引き出すため、2007年以来BRTは意欲的な日・EU合意を求めてきました。BRTは2013年3月25日の交渉開始を歓迎しました。その後18回に及ぶ公式会合、日・EU当局間の無数の正式・非公式でのやりとりが行われ、その結果2017年7月6日の「原則合意」の発表、2017年12月8日の交渉妥結となりました。
EPAが発効した今、BRTはEPAの実施、そして日本とEUとがより緊密に協力できる新たな分野に関する問題を解決すべく活動を行っていきます。
>> BRTが長年にわたって提唱してきたEPAに関する詳細については、こちら(英語)をご覧ください。
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